悪人
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悪人 著者:吉田 修一 |
吉田修一の「悪人」を読んだ。もともと好きな作家で、これまでも読んできたけれど、この作品に関してはこれまでには感じなかった作者の熱を感じた。後半からはもう号泣で、読み終えた後もしば放心してしまい、やりきれない想いでいっぱいだった。
わたしの母親が昔からたまに言う、「諸悪の根源は嫉妬と寂しさだ」という言葉を思い出した。彼女はおおよそ本など読まない文学とは無縁な人なのだけれど、小さい頃からたくさんの辛いことが周りにあってその中で生きてきて、なんで完全に悪い人はいなくても不幸は起きるのか考え続け、その考えに至ったという。この作品もまさに、「寂しさ」というものの恐ろしさがかなしいまでも伝わってきた。この作品で起こる事件はまさに登場人物みんなの寂しさの連鎖だ。また、作者はこれまでの作品にはあまり描いてこなかった、命の重みや大切さもこれまでは出てこなかったようなタイプの登場人物を描くことで今作では伝えていると思う。
また、大好きなアーティストである、スーパーカーの「Walk Slowky」という曲の歌詞を思い出した。「誰かの涙が誰かの罪になるようにあなたの何かは誰かを傷つけるのに傷つけたのに、気づけないの?」
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JUMP UP アーティスト:スーパーカー |
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